2009年4月30日木曜日

『風』

4/30(木)
 今月は、きょうで最後。  明日からは、ゴールデンウイークが始まる皐月となります。  いくつになっても、なんとなく心ウキウキと感じます。


 道新の『卓上四季』は、わたしにとっていつも気になる内容のコラムが掲載されます。  どういう人達(論説委員)が執筆しているのか興味津々でいたところ、 各論説委員が道新の朝刊に『風』というオピニオン記事を署名入りで書くことに決まったという報道があったので、期待していました。



 27日の『風』は、浜田 稔氏の 「避けられる死」ならば という自殺を扱った記事でした。  自殺の名所 福井県の東尋坊で自殺防止活動に取り組んでいるNPO法人「心に響く文集・編集局」代表の茂(しげ) 幸雄さんを取り上げています。  この五年間で、180人以上の自殺志願者を保護したそうです。  その数は、そこで昨年までの五年間で自殺した人の数(109人)より多いとのことです。  全国的にみると、自殺者は十一年連続で年間三万人を超えています。  

 茂さんには、苦い経験がありました。  地元警察署の副署長の時、二人連れのお年寄りを保護したそうですが、引き継いだ自治体で、次々とたらいまわしにされ、結局 命を絶ってしまったという事件です。 それが今の活動につながっているそうです。  今後、全国の同じ活動をしている団体とネットワークをつくりたいと意欲的です。  もちろん、行政・自治体・地域等こぞって連携し、対策を講じなければならないと思います。

 "自らの自由意思で死を選びとったようでいて、実はその選択肢しかない立場に追い込まれている。 それが自殺志願者の置かれている状況ではないか。 とすれば、自殺は「避けられる死」である” というのが、『風』で主張したかったことです ネ
 

2009年4月29日水曜日

春の息吹


4/29(水)
  「カタクリ咲いてますか?」
  「ええ、もう最高です! ちょうど見ごろですよ。」
  「土曜日ごろ、まだ大丈夫?」
  「今週の? なら、まだ間に合いますよ。 見にくればいいっしょ! 」

 きのう、偶然会った千軒の「森の名手名人」の Sさんに、千軒付近の山道(殿様街道)の草花の咲き具合を尋ねてみた。  昨年、案内してもらって山道を歩き、きれいに咲き競っているカタクリエゾエンゴサクなどの花々を見ることができ、穏やかなうれしいひと時を経験した。  ちょっとした感動でした。

 カタクリ、エゾエンゴサク、フクジュソウは、早春のほんの短い期間だけ花を咲かせるため、『スプリング・エフェメラル』と呼ばれることがあるそうです。  エフェメラルとは、短命な という意味です。  しかし、開花している期間は短かいのですが、カタクリなどは、地面に落ちた種子がうまく発芽して開花するまでには7~8年もかかると言われてます。  
 そして、いったん花を咲かせると、数年間は花を咲かせ、日当たりが悪いとか良いとか、周りの環境にもよりますが、40~50年間は開花のサイクルが続くそうです。

 昨年の秋に放映されたTVドラマ 『風のガーデン』 で、主人公が最期まで寝泊まりしようとしていたキャンピングカーの周り一面に、絨毯のようにエゾエンゴサクが咲いていたラストシーンが思い出されます。  とっても綺麗でした ネ

 (写真は、昨年の撮影です)

2009年4月28日火曜日

早咲き桜

4/28(火)
 きょう、自宅から オガクリ へ行く途中の道路沿いの大きな桜の木に、少しですが花が咲いているのを見つけました。  毎年、この近辺でも比較的早く花をつける早咲きの桜の木です。  

 でも、つい二日前の、みぞれ交じりの寒い日のせいで、道内の桜の開花予想は少々修正されるようです。


 昨夜、テレビのドキュメンタリー番組で、「鳥越俊太郎の遺言」と題する放送がありました。  報道キャスターとして活躍している鳥越さんは、自らの病 "大腸がん” を公表し話題になった人ですが、今また再発した肺がんの手術・闘病生活の模様を記録した映像をTV番組で紹介したのです。 病状が安定し、番組が放映される頃になると がんになって、かえって周りの事や物がよく見えてきたと、彼は「遺言」のなかで述べていました。  


 わたしが高校一年生の時のクラス担任の H先生は、大学生時代に結核に侵され、闘病生活を余儀なくされたと、なにかの折りに話してくれました。  当時は、まだ特効薬も十分でなく、安静・栄養が一番の薬だった時代です。  結核も がんと同じく、いわゆる「不治の病」だったわけです。  病室から見える外の景色を再び見ることができるのかという深刻な思いを、いつも感じていたそうです。  

 そうなるとかえって、周りのものが新鮮に、よく見え大事にしょうと感ずるようになるもんだと話してくれた昔のことを、鳥越さんの番組を観ていて想いだしていました。 


 「死ぬかもしれない」という一生の期限が決められた時に感ずる心境なのでしょうか。  H先生は『末期の目』と、話してくれたように記憶していたが・・・


 道南 松前の桜は、種類が多いので ひと月以上も 観桜 を楽しめます。  嬉しい限りです ネ

2009年4月27日月曜日

体重減は注意

4/27(月)
 このほど23日に、厚労省研究班がある研究結果を発表しました。  

 「成人後に体重が増えた人よりも、減ったひとの方が死亡率が高かった」という内容のものです。

新聞によりますと、10都府県の40~69歳の男女約9万人を対象に、約13年間追跡調査し、体重の増減と死亡との関連を調べたそうです。  二十歳からの体重が、 五Kg以上減少  五Kg以上増加 変わらない(増減の幅が五Kg未満) の三グループに分けて調査してみると、

 男性では の人は、の人に比べて1.4倍死亡率が高く、逆にの人の方はの人より死亡率が低かった。  五十,六十代男性の①の人は、がんや循環器疾患による死亡率が高かった。

 女性では、の人は、の人に比べ1.3倍総死亡率が高かった。  が、がんや循環器疾患と体重との増減関連はみられなかった。



 この結果の分析を、愛媛大学の斎藤功先生は 「成人後には体重が増えるのが一般的ですから、体重が減った人は何らかの健康障害が背景に隠れていると考えられるので、健康管理には十分注意が必要です」 と、しているそうです。



 昨年から、メタボリックシンドローム対策の『特定健診』が、スタートしました。  肥満解消が第一目標になっていますが、今回の調査結果から見ると、"過度の体重減少はいけませんよ” ということでしょう カ?



  (厚労省の調査結果の原本を読んでみる必要があります)

 

2009年4月25日土曜日

子宮の話


4/25(土)
 日本で、年間8000人以上の女性に発症している "がん” が、子宮頸がんです。  しかも、20~30代の若い方に増えています。  

 ドイツでも、毎年6500人の女性が子宮頸がんに罹り、約1600人が亡くなっています。 子宮頚がんは、 ドイツ女性が罹るがんで、三番めに多いがんだそうです。

 2008年度のノーベル賞(医学・生理学部門)は、ドイツがん研究センター(DKFZ)の理事長を務めていた Harald zur Hausen教授(1936~ )に授与されました。  
 30年以上前になるが、教授は子宮頚がんヒトパピローマウイルス(HPV)との関連性を初めて指摘し、その後一貫してウイルスががん発症の原因であるとの「推定」が「客観的事実」として証明されるまで研究を続けてこられました。  
 その研究は、ワクチン開発に結び付き、ワクチン接種の効果はがんの発症リスクを70%も低下させることが可能なところまできているそうです。  したがって、教授のノーベル賞受賞は当然とも言われております。

 欧米のがん検診受診率は、70%台ですが、日本は20%台で推移しています。  検診受診率アップの妙案はないものでしょう カ

 

2009年4月24日金曜日

誕生会 (100話)

4/24(金)


今日は、四月生まれの職員の誕生会をおこないました。 ご覧のような おいしいケーキもいただきました。




平成2年9月に、『小笠原内科消化器科クリニック』 オガクリ )を開院して以来、職員の誕生日のお祝いを、昼休みの時間を利用して、ズーと欠かさずやってきました。  ちなみに、一回目の誕生会は、おとめ座生まれの私でした。  以来、コーヒーとケーキをいただき、花束とチョットした贈り物をするならわしになっています。
 
 今年の9月で、オガクリも20周年を迎え、一つの区切りになります。  地域の医療・保健・福祉・介護に対し、これからも少しでも貢献できればいいなという思いと、これまで私を支えてくれたスタッフ一同と良くやってこれたなーという感慨とでいっぱいです。  
 最近は、ボランティアによる絵画・絵手紙・書などで院内の廊下が ギャラリー化 していて、通院してる患者さんの目を楽しませています。  地域のみなさんにも大いに支えられていると実感しています。
 今、この書いている日記の文章が、ちょうど100話になります。  何かの縁でしょうかしら。 
 すべてに感謝です ネ

2009年4月22日水曜日

がん検診

4/23(木)




 “がん”の死亡率は、死因の1/3を占めています。  しかし、“がん検診”の受診率が低いため、国や地方(市町村)で、その受診率向上へ向けての対策が急がれています。


  
 当町では、「胃がん検診」については、3年前から胃バリウム検査の他に、胃カメラ検査も検診のなかに取り入れており、今年も5月からスタートするという実施要項が発表されました。 (図)




 今年2月に行われた『福島町がんフォーラム』で発表された資料によると、胃カメラ希望者は増えているが、全体の検診数は微増で推移しています。  


胃カメラは、鼻から の合言葉を、夫婦・友達・仲間などへ、口込みで広め、新しい受診者の増加をめざしていきたいと思います。




 3年前の胃がん検診受診率を、全道・南渡島・福島町で比較したデータでは、当町は男女とも南渡島より高く、さらに女子は全道よりも高く19%にも達していました。 (図)







 国は、50%の受診率を目標に掲げていますが、かなり高いハードルと思いますが、みんなで努力していかねばならないことです ネ


夫婦の日


4/22(水)


 今日は、「良い夫婦の日」 だそうです。  4(よい)、22(ふうふ) となるようです。 
 




 同じように、11月22日は、「いい夫婦の日」 と呼ばれてなります。  毎月、22日があるわけで、毎月一回は必ず「夫婦の日」が巡ってきます。 
さて、今夜はどんな晩ご飯だろうか ナ

2009年4月21日火曜日

笑顔の郵便物

4/21(火)
 オガクリの院内に、こんなポスターがはってあります。


 町内の絵手紙の会 『なご美会』 の企画で、病院に通院している75才以上の長寿高齢者の方々で、希望される人へ励ましの絵手紙を郵送しますという内容です。  


 病気の種類も、家族構成も異なる患者さんが、毎日クリニックを訪れてくれます。  が、診療中に行えることには限りがあります。  患者さんに、日常おこなってほしい生活指導の資料などは、来院時に手渡しできますが、それとは別に、自分だけに送られてくる郵便物もあれば、またなにかしら嬉しく、次に期待もするものではないだろうか。  


 6月からの郵送です。  希望申し込みをされた方は、『なご美会』からの 絵てがみ を、どうぞお待ちください ネ

腹臥位

4/20(月)

 医師向けの週刊誌に『日本医事新報』という雑誌があります。

 今年の4月4日号(No.4432)に、日野原重明先生の講演録が載っています。  「私が内科医として多年行ってきた臨床医学のエッセンス」という文章で、第1回睡眠と心臓血管研究会で話された講演内容をまとめたものです。

 腹を上に向けて,仰臥位で眠る高等動物はヒトだけで、その姿勢で眠ることは不自然だと日野原先生は考えています。  先生は、腹臥位(腹ばい)で眠るとリラックスできるそうです。  

 動物の系統発生を、ヒトはその成長過程で繰り返すわけで(図 1)、「睡眠中の自然な体位は腹臥位だと思います」 と語っています。


 腹臥位研究の歴史は浅く、まだまだエビデンスに乏しいというものの、「理にかなっている」ことは随分と多いものです。  生まれたばかりの赤ん坊をお母さんの胸の上で腹ばいに寝かせたり、脳卒中やパーキンソン病などの慢性疾患のリハビリにも腹ばいが有効であったという報告があります。 

 過度の安静は、筋肉の廃用性委縮、間接拘縮や骨粗しょう症を短期間に進行させ、転倒などでさらに骨折を併発させやすくするという悪循環をきたします。  そうならないためには、病人をまずベットから起こし、座らせ、立ち上がらせることで、腹ばいが、その契機になるとも述べています。  

 日野原先生は白寿に近い年齢ながら、講演や公開討論会などの仕事もおこなっている“現役”です。
すばらしいの一言です ネ

2009年4月19日日曜日

私の生きる道

4/19(日)


 恵庭市の井出上真莉さん(21才)の「これが私の生きる道」と題する『いずみ』欄の投稿を紹介します。

それは4/18付けの記事で、彼女はこの春 長年の夢がかなって鍼灸師の資格を手にすることができたそうです。 彼女がその仕事を選んだきっかけは、マッサージをしてあげた親戚の人に “まりちゃんはマッサージ がうまいね。ありがとう”と褒められたからという単純な理由からだそうです。


はたして、わたしたちは今の仕事に就く理由は、どうであっただろうか?  


 患者さんが健康を回復し、笑顔になり、ありがとう、助かりました、お世話になりました、よかったです・・・などと感謝の言葉をかけられることが、一番の喜びに違いありません。 


 人生の早い時期に、「褒められることが嬉しいから」という就職活動のための明確な理由に巡り合えた真莉さんは、すばらしいです。  間違いではなかったといえる人生になるように、自分らしく成長していくことが、私の生きる道だと述べています。  ガンバレ

2009年4月17日金曜日

白黒テレビ


4/17(金)

 昨日の「いずみ」欄は、複雑な思いで読みました。 余市町の丹羽アヤ子さん(64才)の投稿でした。


 アヤ子さんが中学3年の時に、天皇皇后両陛下の御成婚が行われ、テレビでも中継されました。  アヤ子さんは、お父さんと一緒に、近所の歯科医院がその日のために新しく買ったテレビを、歯科医院の台所の窓から観せてもらったそうです。   祝賀パレードを白黒テレビで見た興奮より、父と一緒に木製のミカン箱に乗って見たという貧乏だった惨めさで悲しかったことが妙に心に残っていた、という回想です。  

 しかも、翌年アヤ子さんのお父さんは海難事故で亡くなったため、働けるようになったら父にゆっくりテレビを買って見せてやりたいと、その時思ったアヤ子さんの願いもかなわぬことになってしまい、両陛下の御成婚の映像も、アヤ子さんのお父さんの映像も共に白黒のままで、生涯記憶にとどまることになってしまった。  「白黒映像のままの記憶で過ごすことが、悲しく残念なことです」と語っています。

小学低学年のわたしも友人3人と近所の雑貨店の居間にあるテレビを無音で、ということは、窓の外から居間をのぞき見して、御成婚のパレードを観ていたということです(4/10 祝 金婚式 のブログ )。  

 団塊の世代(アラウンド還暦 ; アラ還)は、学校の教室もすし詰めの定員50人だし、シラミ退治のDDT散布を受けたり、脱脂粉乳の給食だったり・・・と、今となっては、つらくもあり楽しくもあった想い出ばかりです ネ
 (写真は オガクリの玄関のディスプレイで、ボランティアの患者さんの作品です)

2009年4月15日水曜日

関連リンク


4/15(水)

 今月もすでに半ばとなり、ここ道南でも来週には桜のたよりも聞かれるほど、暖かくなっています。


 健康な毎日を送れるよう、何かと情報を発信している オガクリ日記 ですが、関連リンクをチェックしてますか?   『政府インターネットテレビ』 というサイトに、健康大使「元気をプロデュース!」というコーナーがあり、各界の有名人(服部幸應、三浦雄一郎、増田明美・・・など)が動画で健康について自論を語っています。  一度ごらんになってください。


 茶の間にいながら、通常のテレビ以外の媒体を通してあらゆる情報を得ることができ、便利になったと喜ぶべきなんでしょう カ

2009年4月14日火曜日

引用文献

4/14(火)

 糖尿病の歴史のなかで、最も重大な出来事はインスリンの発見です。 その発見者はパンティングベストというトロントの研究チームで、1921年11月14日に「生理学ジャーナルクラブ」に実験成果の第1報を、次いで同年12月29日にアメリカのニューヘブンでのアメリカ生理学会で第2報を報告しています。 

 ところが、ルーマニアのパウレスコ(1869~1931)の「血糖降下作用のある活性物質の抽出に関する実験成果」は、ベストらより約3カ月早い8月31日に、雑誌『Archives intemationales de Physiologies』にすでに掲載されていました。  またパリの生化学協会にも短報を4つ提出していたそうです。  いずれもフランス語での論文でした。 さらに不幸なことに、先駆者のフランス語の論文を、ベストが “パウレスコの実験は効果がなかった” と誤訳して自分たちの論文に引用してしまったため、インスリン発見という檜舞台からパウレスコの名前が葬りさられてしまったと言われています。

 世界の大学・研究機関の所属研究者が1998~2008年の十一年間に学術論文が引用された回数ランキングで、北大は国内9位(世界144位)だそうです。 国内のベスト3は、東大、京大、大阪大でした。  東大は世界でも、4102機関のなかで11位です。

 最近の医学論文は英語で書かれることが必須の条件で、英文論文を「ペーパー」と言い、日本語論文は「紙」だと、恩師の菊地教授は繰り返し力説していました。  パウレスコも仏語ではなく、英語論文であったなら・・・と思わずにはいられません ネ  

 (切手には、パウレスコの肖像とインスリンの前駆体のプロインスリンの構造が描かれていて、その下に「1921年パウレスコがインスリン発見」と書かれている)
 【文献; 糖尿病と代謝 vol.37 No.1 堀田 曉 】

2009年4月12日日曜日

日曜当番

4/12(日)
 今日は日曜当番日でした。 

 医師会では、日曜休日の病院・医院の休診日の急病患者への対応として、市や町単位で急患患者を診る体制を取っているのです。  

 初期治療にあたる一次の急病患者受け入れが、町単位で行っている日曜休日当番医制度です。  そこで診て、より高度な治療が必要の時、二次救急当番病院へ、責任をもって移送転院することになりす。  


 ここ道南の場合、渡島医師会と函館医師会とが連携して、救急医療体制を構築しています。 一次、二次、そして三次救急医療体制まで整えています。  それぞれの段階で、適切な医療が受けられるような体制になっていることを患者さんに理解していただき、有効に利用していただくことが、地域医療を守ることになると思います。  


 昨年12月から、渡島医師会も医師を派遣している函館夜間急病センターは、市民のみなさまの御理解を得られましたウオークイン患者さんも含めて、利用度がアップしているそうです。 疲労困憊と言われている勤務医の負担軽減になっているとおもいます。


 わたしのところの日曜当番は月一回です。 ということは、従業員も月一回勤務(交替制)しているということです。 それって、ちょっと大変ですよ ネ 

かゆみ


4/12(日)

今週になって、花粉症の症状に悩まされて来院する患者さんが目立ちます。  道南には杉の木が多いためか、スギ花粉症です。


皮膚が乾燥した時の かゆみ は、とてもつらい症状です。  順天堂大学の高森建二先生の文献を紹介します。  乾燥した皮膚とかゆみの発生メカニズムを見てみましょう。  乾燥すると、いわゆる皮膚のひびわれがおきて、C繊維も表皮の中まで伸びていますね。  かゆみは、伸びたC繊維が外部刺激を直接受けて起こる場合と、C繊維から放出された物質が肥満細胞を介してヒスタミンを放出し、それがC繊維を刺激するという回路を形成して起こる場合があります。



 よって治療は、十分な保湿・抗ヒスタミン剤・掻かない の三点に尽きます。 薬は病院に相談し、あとは日常生活での注意が必要です。  

 1、室内の湿度を60%程度に維持する

 2、下着・衣類は木綿・絹などにする

 3、入浴では、熱いお湯につからず、長湯をしない。 石鹸でゴシゴシ洗わない。 入浴後は5~10     分以内に保湿剤を塗る

 4、ヒスタミンを含有する食物(ホウレンソウ、タケノコ、ゴボウ、里芋など)、ヒスタミンの分泌を誘発    する食物(トマト、イチゴ、チョコレートなど)を控える

 5、辛い食物の食べすぎ

 6、お酒の飲み過ぎ

 さいごに、「薬剤性のかゆみ」もあるので、病院でよく相談してください ネ

 (文献: デルマ倶楽部Vol、8 No,1;かゆみの話題 高森建二)

2009年4月11日土曜日

言い間違い

4/11(土)





 この漢字を何と読みますか?   「弥栄」








 天皇・皇后両陛下の結婚五十年の祝賀行事で、宮殿「松の間」で首相が祝辞を述べた時、 両陛下のますますのご健勝と皇室の いやさかえ を心から祈念し、国民を代表してお祝いの言葉とさせていただきます と言われたそうです。


 「ナンバン」を、わたし達は ナンバンエビ と読むことに慣れていますが、実は道内だけのようです。  エビは、「」・「海老」という漢字が普通で、「」の字は北海道だけのローカルだと、文化庁の『新常用漢字』の説明会で、早稲田大学の笹原宏之教授が発表したそうです。  道外では、地名や姓で使うことはあるが、生き物や食べ物で、エビを「」と表す文化はないそうです。  言葉には個性があってもいいといわれる時もあるが、放送や新聞などの公のときは常用漢字の適用となります。


 先の漢字の読みは、「弥栄 いやさかといいます。   ますます栄えるという意味ですから、祝辞で間違えることなど、あってはならないことです。  ましてや天皇陛下の御前ですから・・・。 


 言葉の使い方、言い回しなど、文章を書いてみると、あらためてその難しさを思い知らされます ネ
4/13(月)
上の「日記」記事への投稿がありましたので、紹介します。  弥栄は「いやさかえ」と読んでも間違いではなく、マスコミ記者の不勉強の方が問題で、しかも誤報の謝罪もしていないという内容のものです。 わたしはと言えば、YAHOO辞典(大辞泉、大辞林)で、「いやさか」で検索したら 弥栄 となり、「いやさかえ」での検索は該当なしだったので、4/11付けの新聞報道が正しいと判断して記事を書きました。 今回この問題でいくつかのブログを読むことができましたが、「今回のことは、日本人の国語力向上に貢献しているのかもしれない・・・」と発信している人もおりました。 
  

2009年4月10日金曜日

祝 金婚式

4/10(金)

 五十年前の今日、わたしは音声の聞こえないテレビ画面で、皇太子殿下と美智子妃殿下のご成婚の模様を観ていた。  たしか良く晴れた午後だったと思うが、近所の雑貨店の居間に据え付けられていた高価なテレビの白黒の画面を、友達三人で窓越しに覗き見ていたというのが真実です。




 それから半世紀経つと、遠くアメリカのジョージア州オーガスタで行われているゴルフのメジャー・トーナメント 『マスターズゴルフ』 のLIVE映像を衛星放送で観ることができるようになっているんです。  勿論カラーハイビジョン映像です。  芝の深みのあるグリーン色と転がる白いボールとのコントラスト、コース周りの草花の鮮やかな色調が、なんてすばらしいんでしょうか!


 日本人三選手(片山、今田、石川)も初日よくがんばっています。  石川選手ばかりに注目が集まっているうちに、日本の賞金王だって黙ってはいないですよ ネ


 

2009年4月8日水曜日

花まつり

4/8(水)

 お釈迦様は、紀元前466年(一説には564年)に降誕し、すぐ七歩歩き、「天上天下唯我独尊」と発声したと云われ、その誕生日をお祝いする仏事が『花祭』です。  生まれた時に、"右手は天を指し、左手は地を指し”ていたと、伝えられています。

 ところで、世界で一番長生きする人が多い里はどこか知っていますか?  中国広西省チワン族自治区の巴馬だそうです。  かれらは、野菜中心の食事で、高齢者でも田畑に通い、足腰が鍛えられているといわれ、三世代・四世代の同居が普通だそうです。  この家族力が長生きにつながっていると言われています。

 人間の老いは、骨粗鬆症、変形性関節症、脊柱管狭窄症という、いわゆる
ロコモティブシンドロームとともに進むことになるわけで、宿命です ネ

2009年4月7日火曜日

笑い療法士

4/7(火)

「笑いと健康を考える」と題して、福島小学校の小杉智子さんが福島町学校保健会で発行している『学校保健だより』(H21年3月)に記事を投稿しています。  そのなかで、「笑い」の効用をいくつか紹介しています。  

例えば、脳細胞が刺激され免疫機能活性ホルモンが分泌され、身体の免疫力がアップし、NK細胞の活性化が促進され、ガンやウイルス感染症への抵抗力がつくことや、脳波にアルファー波が多くあらわれて、集中力・記憶力が高い状態に保たれることや、脳の記憶に関係している海馬の血流量が増して認知症予防にもつながるなど・・・です。
 「笑いには、暗くなりがちな患者やその家族の精神面をケアする効果と同時にNK活性効果もあるんですよ」と、2005年から『笑い療法士』の養成および認定もおこなっている高橋和江(日本医科大学准教授)さんは言います。  
  「笑いを提供するのではなく、笑いを引き出すことで患者に安心感を与えることが使命ですと、現在まで370人の笑い療法士が誕生しているそうです。  内訳をみると、まだ医療従事者が多いということで、患者と接するさいに「笑い」が重要視されているという証拠でしょうか。
 笑いは、漫才や落語などを連想しがちだが、立ち居振る舞いから話し方、醸し出す雰囲気など、自然に患者さんが笑えるような環境をつくることが医療者にも必要だということです ネ


 

2009年4月6日月曜日

入学式


4/6(月)

 入学式は小・中学校で行われました。  古い話になるが、「ピカピカの一年生」という流行語をご存じの年代は、どのあたりまででしょうか?  気になるところですが・・・


 明治15年(1882)3月25日、福沢諭吉は日刊紙『時事新報』に、肺病は遺伝病だから親子兄弟で罹るのは道理という論説を載せたそうです。  肺病は結核のことで、皮肉なことに、この論説発表の前日3月24日に、ロベルト・コッホがベルリン生理学会例会で「結核は結核菌によって起こる伝染病である」と報告しています。  TVやインターネットのない時代の情報ですから、無理もないことです。  当時の、人口10万人に対する肺病死亡率でみると東京は全国平均の3倍近い数値で、都市部にまず流行したようです。  

 それは、現代でも同じで、マンガ喫茶やネットカフェなどに集まる若者に感染が広まってるのが特徴のようです。  年間約2万人が新規発症するとも推定され、治療薬が開発されているとはいえ、撲滅への道のりはなお遠い現状といえます。


 「ピカピカの一年生」のCMをよく知っている年代は、コッホ先生の約100年後の世代ですよ ネ
   【切手(東ドイツ)は結核菌発見100年記念の小型シート】


 

球春


4/5(日)

町内にある二つのゴルフクラブのうちのひとつ、『福島ゴルフ愛好会』の総会が、函館市内でおこなわれた。  昨年の実績から今年度のハンデをきめられて、いよいよゴルフシーズン開幕です。

 さっそく、日曜日は天候にも恵まれて、久しぶりのラウンドを満喫した。  スコアは二のつぎです。

 道新の夕刊にゴルフ記事『ゴルフは心』を連載している鈴木規夫プロの今日の話によると、毎年目標を持ってゴルフをしても、その実現(たとえば、100の壁を切るとか・・・)ができない人には、掃除をすることを勧めるそうです。  変化は掃除をしてこそ生まれ、捨てる勇気をもつことで、新たな風が循環し、打開策が見えてくるものです、と話を結んでいます。

   「心や頭の中を掃除するとは、自分が変わらない限り展望は開けないとも言ってます。」

 わたしがゴルフを好んでするのは、18ホールを周っていると、前半・中盤・後半と何度かショットがうまくいったり悪かったりというゴルフの流れ[変化]があります。  それは、その時の心の動きを敏感に反映しています。  五時間弱の人生の旅に出ているようなものです。 ここち良い旅です。 ですから自分を変えないと何も変わらないと言えるのでしょう。

 たかがゴルフ、されどゴルフです。  4月9日は、石川遼選手のマスターズ(第72回)デビューの日です ネ

新聞をヨム日


4/6(月)
 今日は語呂合わせのいい日なのでしょう。  新聞を「ヨ(4)ム(6)」日と、城「し(4)ろ(6)」の日です。

 新聞の方は、日本新聞協会が2003年に、転勤や入社のこの時期に新しく新聞を読んでもらいたく設けた記念日だそうです。  城の日は、日本城郭協会が、1974年(S49)に定めたものです。

 ここ道南には、日本100名城の一つに数えられている松前城があります。  1849年(嘉永2)、松前崇広は幕府から福山館の改築を許可され、市川一学(長沼流兵学者)に日本で最後期の旧式城郭となった設計を依頼しました。  城は「箱館戦争」を経て、天主や本丸施設だけになったが、1941年に国宝に指定されていました。  しかし、戦火にもなんとか耐えていたが、1949年に役場から出火した火事の延焼で焼失してしまった。 計画設計されてから、ちょうど100年目の出来事です。  復元された現在の城は、100名城の三番目に数えられています。  

 松前は桜の名所としても知られており、今年も五月の連休の時期 花見客でにぎわうことでしょう ネ

 

2009年4月3日金曜日

ハッピーニュース


4/3(木)

 日本新聞協会主催の「ハッピーニュース2008」の表彰式が東京都内で行われたそうです。

 昨年の道新朝刊9/29日付けに掲載された『社員の幸せ 企業が追求』の記事に推薦文を寄せた旭川市の橋本晶子さんが、道新の記事とともに表彰されました。 五回目となる今回は、一万七百四十九点の応募があって、一般からは十点選ばれたそうで、そのうちの一点が橋本さんです。

記事の内容は、このオガクリ日記でも 『エコロジーチョーク2/13)として紹介しましたが、日本理化学工業の大山泰弘会長さんが、知的障害者の雇用促進に半世紀近く取り組んできていることを取り上げています。 働くことの大切さ、それが人の幸せ 究極の幸福 の実現につながるといいます。

 橋本さんの娘さんは、知的障害があって、共同作業所へ働きに行き始めた頃、心配のあまり無理しないように休むように何度も話したそうです。 が、娘さんはいきいきと毎日通ったそうです。 そんな時、大山さんの記事を読みました。 

   [親は心配ばかりしないで、懸命に愛すればいいのだ と 
   子供は働くことによって、自分の幸せを得ることができるのだから と ]

この記事をきっかけに、橋本さんは幸福な思いに包まれたそうです。

本当に、読んで幸せな気分になる新聞記事って、最近多いかしら ネ

2009年4月2日木曜日

春の訪れ


4/2(木)
 昨日今日とポカポカ陽気が続いてますね。
 いっきに 春 到来と行きたいですネ

2009年4月1日水曜日

エープリルフール


4/1(水)

 今日から4月。  天気も、昨日の寒さとはうって違ってポカポカ陽気でした。

毎週の在宅往診日なので、車に乗っていても楽な一日でした。 


 在宅の患者さんに、春のメッセイジを描いた 絵手紙 を届けました。  何か「エープリルフール」にちなんだことを言おうと思ったが、真剣な表情には「おだいじに」がいちばんいいようです。  
 自分の宛名を何度も何度も見返す患者さんのニッコリする 笑顔 がうれしいです ネ