2012年9月30日日曜日

学術講演;被ばくとリスクとフクシマ

渡島医師会の学術講演会が昨夜函館のホテルで行われました。 職員や家族も参加しての講演会で、「被ばくによる健康リスクとフクシマ」と題して広島にある放射能影響研究所(放影研)の理事長の大久保利晃先生が講師として話して下さいました。

放影研は、戦後アメリカが建てたABCCという原爆被ばく放射能の研究所から1977年に日本とアメリカが半々づつ経費を出しあう公益財団法人として設立された研究機関で、広島市の比治山にあります。 実際は一般人の方々にも開かれた研究所で、国内外からの見学者があるそうです。
かまぼこ型の屋根をした建物はABCCの当時からのままだと理事長が話されていましたから、耐震性、耐久性に優れている構造のようです。

話が難しいだろうと覚悟をしていたが、理事長自ら「わたしは公衆衛生専門で放射能のことは素人だから、素人のわたしが理解している範囲の放射能、放射線のことをお話します」と前置きして話し始めました。 なんと率直なお人柄だろうと感心しながら話に耳を傾けました。

医療被ばくやその他の被ばくでの発がんのリスクの解明は放影研が65年間蓄積している研究成果などから行なえるという意味においても研究所に期待が集まります。

ただ、今知りたいことは「フクシマ原発」のことがメインという意味もあり、フクシマ型の被ばくについて外部被ばくと内部被ばくにわけ、物理的・生物学的半減期など分かり易く説明してくれました。 最後のスライドは「ただしく怖がる」というもので、放射能にたいしての正しい知識をもつことの大切さも強調していました。

一部には放影研に対する「ある」見かたがあるのも事実のようです。 それまでの歴史的なことも含めて詳しく判らないので意見は差控えますが、懇談の席で理事長のお話を伺っている限りは「原発で使用される放射能の最終処理施設が確保されない限り原発運転はやるべきではない」という意見を持っている方です。 

函館港の夜景を見ながら、津軽海峡の”豊饒な海”を守りつづけたいと思わずにはいられなかった ヨ


2012年9月18日火曜日

タイミング

「なご美会」熊谷さん
ちょっとしたタイミングから横綱の白鵬に土がついた。 大相撲秋場所10日目の番くる合わせで、栃煌山は幕内の東前頭5枚目の番付けだから大金星になる。 彼にとっては初の快挙だそうだ。 7勝3敗となって、終盤の勝ち星次第では殊勲章も夢ではない。

がぜん面白くなってきた今場所は日馬富士横綱昇進がかかった場所でもあり、明日からの相撲放送に目が離せなくなってきた。 

土俵の上には富が埋まっているという表現もあるように裸一環でそれと同時に名誉も手にできるのが相撲道です。 もちろんほんの一握りの体力・知力を兼ね備えた人物だけですが ネ


2012年9月15日土曜日

開院記念日

今日はオガクリの23回目の開院記念日です。 

早いものです。 なんだかアッという間に過ぎてきたように思えるし、また長かったなという気持ちもあり複雑です。 ただ、22年間も地域との交流を得て医療に保健・福祉に関わってこれたという事だけは感謝です。

これからの課題の一つは、今進めようと考えている「がん予防」をもっと具体化していくことだと考えています。 若い世代への啓蒙そして教育が大切だと思っています。 学校での講演などを繰り返しながら少しずつでも生活習慣としてのがん予防の話を聞いてもらえるよう働きかけます。 できれば道南エリア全体での取り組みになるよう組織(たとえば医師会)だった活動に発展していければいいなと考えています。


今日は福島大神宮の秋の例大祭の日でもあります。 ちょうど遠くからですが笛の音が聞こえはじめてきたので、行列一行は間もなくこの界隈を門払いしてくれることでしょう。 天気も清々しい秋晴れになってくれたので祭りに参加している人達は日焼けが一層進むことでしょう ネ

2012年9月10日月曜日

湯倉神社例大祭




湯の川2丁目の町内会に「湯倉神社」がある。 境内の内外には露天が並びたくさんの参拝者で賑わっていた。 神輿の出番は生憎の悪天候の予報で中止となった。







宮崎県から宮司の知りあいという関係で中村道場の5人の剣士が函館に来られ奉納居合を行なった。 迫力ある剣さばきに本殿に集まった観客から拍手が沸き起こっていた。




宮司さんの話だと、中村さんは家族みんながタイガーマスクを被って撮った写真を年賀はがきに印刷して送ってくれるそうです。
どんな写真か見てみたいです ネ



2012年9月7日金曜日

夷酋列像特別展

今度の日曜日9日がラスト展示となる 〈夷酋列像〉特別展示 が北海道立函館美術館で開かれている。 今回が3度目となる函館での開催だが、私はフランス・ブザンソン美術考古学博物館に所蔵されている本物を見るのは始めてだったので少しばかり興奮した。

7月29日の真夏の暑い日に福島町史研究会のメンバーと一緒に観覧した。 函館の中央図書館にある2枚( イコトイ、ションコ )とブザンソンのものを見較べてみた。 人物そのものは一寸違わず色合いもほとんど変わらないと思った。 よくもこうまで微細に描けたものだと感心するばかりだった。

1789年に起こったアイヌの「クナシリ・メナシ蜂起」の際、松前藩側に味方して鎮圧が容易にできた功績を讃え、翌1790年アイヌの首長12人の画像を描いたのが松前藩の家老蠣崎波響です。 その作品が夷酋列像なんです。 是非見て欲しいものです。

ところで、この作品の12人の内、実際は5人の首長が松前に来たが、あとの7人については話を聞きながらの作画だったというから、その事もすごいことです ネ

2012年9月4日火曜日

ヤングなでしこ


試合が始まって間もなくの失点は、最後まで重く伸しかかった一点だった。 身長差は歴然として体力では負けていたと思うが、「ヤングなでしこ」も運動量では負けないくらい良く走っていた。

今日の昼食時のTV情報によると、日本の女子サッカー人口は諸外国に負けないくらいいるらしい。 しかも、その育成システムがしっかりしてサッカー女子の裾野が大きく広がっているそうだ。 頂点の「なでしこ」まで途切れることのないような構成になっているから、日本の未来は明るいと思われる。

土曜日の3位決定戦でメダルを手にしてくれれば、裾野がもう少し強固なものになっていくことでしょう。 

もちろん、男子も次のW杯アジア予選に勝ち上がり、同時にすそ野が拡がっていくように死力を尽くして戦い、ブラジルW杯への弾みにしてほしいものです ネ

2012年9月3日月曜日

ハッピーバースデー

こんな真夜中に携帯の着信音が鳴った。
ひょっとしてこの暑さのため具合を悪くした在宅患者だろうか? あるいは何だろう・・・と考えつつ On  にしてみると、その向こうから ”ハッピーバースディ~ ”の少したどたどしい歌声です。

改めて便利になった今の世の中に感謝すると共に、先週の土曜日に聴いた講演の 2015年と2025年問題 が気がかりになる年代なんだな~という複雑な思いに駆られている。

明日も気温が高いという予想だから熱中症に気をつけていただきましょう  ネ

2012年9月2日日曜日

第13回健フェス

今日も暑い夏の天気だった。 そんな中で、第13回目の「ふくしま健康フェスティバル」が福祉センターで約250名の参加者を集めて行なわれた。


まず、6時からの早朝ウォーキングから始まった。 まだひんやりする空気の中を歩くのは、とても気持ちの良いもので準備体操の後、約35分間はあっという間に過ぎた感じだった。 途中、栗がたわわになっている様子や、時期が過ぎたがアジサイが小路なりに50メートルほども咲いているところもあり結構楽しめた。

8時にスタッフ一同が集合し、それぞれ役割分担毎に準備を始め9時の開場を待った。 

9時に開会の挨拶をし、各催しコーナーもオープンし、来場者がそれぞれ検査や体力測定などを行なった。


今年の目玉は2つあり、ひとつは「こども一日体験 写真撮影」と、「胃がんは予防する時代に」と題した北海道大学の間部克裕先生の講演でした。 一日体験は医師・看護師・消防士などに変身して記念写真を撮っちゃおうという企画です。 小学生が応募してくれ、看護師さんの服装に着替えて館内を往診して歩いてくれた。 みんなとっても良い顔をしてたね~。

小学生の看護師さん
間部先生の講演は、ピロリ菌の発見の歴史などからピロリ菌と胃がんがどの程度関係しているかなど初歩的なことから話し始め、血液検査で胃の健康度がわかる「ABC分類」を胃がん検診のスタートに組み入れれば効率の良い胃がん検診になるという話から、ピロリ菌の除菌がいかに大事かを分かり易く説明してくれたので暑さも気にせず聴き入ってしまった。 



熱心に講演する間部先生
除菌することで胃がんの発生や胃潰瘍の再発などが少なくなり、胃にとって良い環境になるということですから、検診年齢でない40歳以下の若年者のピロリ菌感染チェックがとても大切だという意見です。 中学生や高校生の年代のピロリ菌感染者に除菌を行なうと将来の胃がん発生が阻止されるということになるのです。


”胃がん撲滅”も夢ではなくなるかも知れません ネ