「向日葵の会」田口祥子 |
ダイヤモンドダストとは、よく晴れた朝など気温が氷点下10度以下になると観察される「細氷」のことです。 空気中の水蒸気が昇華して小さな小さな氷の結晶が降ってくると、太陽の光で輝いて見えるので、そう呼ばれるのです。 北海道でも内陸の地方(旭川とか富良野とか・・・)によく見られる現象です。
わたしは、芦別市に5年間住んでいたことがあったので、度々ダイヤモンドダストを見た記憶があります。 そんな朝は、きまって良い天気で、舗道の雪の上を歩く長靴を履いた足元から「キュキュ」という音が聞こえることが常でした。 顔は、しばれた冷気のため「ツーン」と突っ張って痛いほどですが妙に気持ちが良かったな~という想い出があります。 もう、22年以上も前のことですが・・・。
『ダイヤモンドダスト』という小説を書いて、1989年に第100回の「芥川賞」を受賞したのは南木佳士さんです。 彼は秋田県に初めてできた医科大学の1期生です。 長野県佐久市で多くの肺がん患者を看とった内科医ですが、彼はその後、心の病(うつ病)に罹り、長い間悩まされ続けることになるのです ガ