2011年2月4日金曜日

ピロリ菌と胃がん(8)

松前「向日葵の会」伊藤昌子
今回は検診法について書くことになっていました。 

ピロリ菌(HP)抗体価とペプシノーゲン(PG)法の血液検査を組み合わせることで、胃の“健康度”、言い換えれば、胃がん危険度診断をすることが可能だと考えられています。 
A群; HP抗体 (-)、 ペプシノーゲン(PG)法 (-)
B群; HP抗体 (+)、 PG法 (-)
C群; HP抗体 (+)、 PG法 (+)

A群は、ピロリ菌の未感染の人、 B群は、ピロリ菌感染に伴う炎症はあるが萎縮の程度は軽い人、
C群はピロリ菌感染に伴う萎縮の進行した人と判断できます。

川崎医科大学の井上和彦先生が、「血液検査で胃の“健康度”(胃がん危険度)がわかります」と言う内容を『Gastro-Health Now』12号で述べています。 それによりますと、1995年4月から2009年3月までの14年間に、「ABC検診」を受けた人に同時に胃内視鏡検査を行って胃がんの発見頻度を検討した結果では、C群で1.87%と最も高く、次いでB群の0.21%だった。 A群の中から発見された胃がんは一例もなかったそうです。 C群は胃がんの高危険群というわけです。

ここまで分かってきたのだから、上手に{ABC検診」を活用して胃がん検診を行うべきでしょう ネ