学芸員 光岡幸治さn |
9月16日から10月23日まで、道内5カ所の市町村で行われる『移動美術館』の3番目の町として、絵画・彫刻など40作品が展示されます。 普段からなかなか本物の美術品にお目にかかれない地方のわたしたちにとって、今回の催しは最高の贈り物です。 特に、子ども達にとっては、“ウォー”と声が出るほどの感激になってくれればいいなと思います。
林竹治郎「朝の祈り」のスライド |
林竹治郎の『朝の祈り』の解説から始まり、約1時間少し早口ながら、詳しく分かりやすく話してくれました。 スライドに映し出される画像は、実は本物よりも色彩がとても鮮やかで、思わず声を上げてしまいそうな作品が多かった。 国松登の『星月夜』、中村善策の『秋の散歩道』等など、色彩豊かで大満足です。
国松登(1907-1994)の「星月夜」は1991年のもので、象の頭は左を向いている。 1992年に同じ題名で描かれた象は、右を向いていて、クジラも描かれているらしい。 札幌に行けば見られるわけだ。 彼は函館生まれ、小樽育ちだと解説文に書かれている。
小樽と言えば、中村善作が生まれた街です。 彼は、明治34(1901)にうまれ、安井曾太郎にも師事し一水会の会員ともなって活躍した。 70歳の時に描いた「秋の散歩道」は、北海道美の遺産にもなっており、北海道医師会の月間雑誌「北海道医報」第1080号(H20.9.1)の表紙を飾ったことがあって、ちょっとだけ記憶していました。
今回の40作品の合計金額はいかほどだろうか? と、町役場の係りの人に訊ねたところ、判らない・・・そうだ。 盗難防止のため寝ずの番をするつもりだと話してくれた。 とてもご苦労なことだ。
まあ~、芸術の秋とはよく言ったものです ネ