2011年12月2日金曜日

函館消化器病懇談会(H23)

「なご美会」熊谷正春
今年の「函館消化器病懇談会」の最後の例会が、今夜函館市内のホテルで行われた。 懇談会の忘年会も兼ねる会だったため、例年通り北大の加藤元嗣先生が講師として来函され、専門のピロリ菌関連のお話をして下さいました。 ABC検診の話です。

胃がんの住民検診(対策型)は、従来から「バリウムによるX線検査」と決まっています。 胃がん死亡率の減少効果がはっきりしている検診法は、バリウムを飲んで撮影される「胃X線検査法」だけだからというのが厚労省の言い分です。 厚労省には数多くの「○○斑会議」という名の会議があり、国民のためになる、国民に還元できる施策を決めています。 

2005年の祖父江斑会議でも「がん検診」についての決定を行っています。 その一つが、胃がんの検診については、住民の対策型として唯一「X線検査法」を推奨しています。 それ以外は、死亡率減少効果がわからないからという理由からです。

ところが、今夜の講演で加藤先生は、「広島大学の吉原先生がPG(ペプシノゲン)法でも胃がんの死亡率減少効果があるという証拠を2007年に発表している」という話をしてくれました。

Yoshihara M  et al; Scand.J.Gastroenterol 42: 760-764. 2007


この雑誌にすでに投稿していたのです。 ですから、PG法による胃がん対策型住民検診も可能であると国が認めてくれれば、自治体も直ちに採用に踏み切れるでしょう。 

今までの研究成果から、胃がんの発症にピロリ菌が関与していることは世界的に多くの研究で確認され、特に北大三内の浅香教授らの「ランセット」に発表した二次胃がんの研究によって確実に証明されたと言っても過言ではないでしょう。

道内では、今年われわれの行っている「健康フェスティバル」で小規模ながら{ABC検診」を実施しました。 来年の新年度からは福島町として「ABC検診」を実施する方向で計画が進行中です。 胃がんのリスクを検診した後、早期胃がんの発見のための二次検診としてバリウムX線検査や胃内視鏡(カメラ)検査を実施する「あたらしい胃がん検診」を構築すべきと考えます。 これからです ネ