2008年12月20日土曜日

エゾエンゴサク





12/18(木)

 今日『風のガーデン』の最終回だった。

 貞美(中井貴一)は、父の貞三(緒方 拳)と、むすめのルイ(黒木メイサ)のふたりの家族に見守られながら、" アノ世ヲ "という言葉を最後に、増やした麻薬の効果もあって、深い永遠の眠りについた。

 倉本 聰は、このドラマのキャストをいつ決定したのだろうか? どうしても緒方拳が、末期のすいぞう癌の貞美にダブって見えてしまうのです。 大学病院の看護部長の内山妙子(伊藤 蘭)が貞美に会いに来たが、  自分は地方の町医者で在宅医療専門をやっていて、大学病院のような進んだ材料も設備もないが、患者をこの目で見、直接触れることで家族を安心させられる。 しかも患者さんが馴れ親しんだ場所で、本当に愛する人たちに囲まれて、家族と一緒に最期を闘うのは、患者さんを一番安心させられます。 そして、ここが一番大事なところですが、ご家族も一緒に闘ってくれることで、愛する者の死を納得できるンです  と、貞三に言わせている。  恥を申しますが、うちは永いことバラバラでした。でも、あいつの最期を一緒に闘うことで、家族が初めて結ばれつつあります。 ですから、他の方の手伝いは、ありがたいですが、お受けしたくないンです  とも。 

 富良野を舞台にした三部作は、いずれも家族がテーマだったような気がします。 『北の国から』、『優しい時間』、そして『風のガーデン』は、父と子(おやこ)の物語だった。 今回、松前町に住む高校の同級生の S君が、シナリオ本を持ってきてくれたので、内容を詳しく知る事ができた。 感謝!

 ドラマのラストシーンは、群生するエゾエンゴサクの鮮やかな空色が印象的です。 それはルイの一番好きな花で、花言葉は “妖精たちの秘密の舞踏会” だそうです。 

 わたしの住む町でも、 5月の山道を歩くとカタクリの群生に混じって可憐なエゾエンゴサクの花を見ることができる ヨ