2012年3月12日月曜日

TPPとは

「なご美会」熊谷正春
環太平洋連携協定(TPP)は太平洋を囲む9カ国が参加を表明していて、日本も参加に向けて今や関係各国と事前協議に入っている。 参加国は「関税の撤廃」「参加国のさまざまなルールや仕組みの統一」を目指すことになります。 参加国はベトナム、マレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、チリ、ペルー、そしてブルネイの9か国です。

道新の日曜版に、「私たちの暮らしはTPPでどうなるの? が よくわかる」というJAグループ北海道の新聞一面の大きさの広告が載っていました。 三題の質問を上げていて、そのひとつに「医療費は高くなるの? 安くなるの?」という疑問に答える形をとって説明しています。

答えは、医療費は高くなるです。 公的保険を持っている日本は、医薬品や医療機器の価格規制をしています。 が、このことをアメリカは透明性に欠けると言い、TPPに参加すればそれを取り払えと要求してくるでしょう。 そうなると医療機器や医薬品価格は高騰するだろうから患者負担は増し、受診抑制が進み、健康水準の低下が心配されることになり、結局は保険財政が悪化し、十分な医療が提供できなくなる可能性がでてくると考えられます。

さらに、混合診療(保険診療と自由診療の医療サービスを併用すること)や株式会社の参入なども解禁になれば、受ける医療は国民に平等であるという国民皆保険制度が崩壊してしまう可能性も出てきますということです。 医療が自由化や競争化されていってもあなたは安心ですか? と逆に問返していました。

しかし反面で、がん患者らにとっては、薬品の使用許可がまだ下りていないが治療に有効だという新薬を一日でも早く使えるという混合診療が解禁になれば大きな救いになるという事実も見逃せません。 海外(アメリカ)で行われている医療を自由に受けたいという気持ちもわからない訳ではありません・・・。


この問題は、情報を国民の皆さんともっともっと共有し、議論していかなければならないと思います ヨ