「向日葵の会」田辺圭子 |
クイーンズ大学キングストン総合病院のA.Baranchuk教授は、この事例だけでは雪かきの潜在的リスクのエビデンスとしては不十分なため、500例を後ろ向きに検討する大規模研究を行いました。 その結果、35例(7%)で雪かき中に症状が発現したことが明らかになったそうです。
教授によれば「これは膨大な数であり、医学において7%はかなりの割合と言える。 さらに雪かき中に症状が出現したことを報告しなかっただろう患者を見逃している可能性を考えれば、この数は倍加しうるだろう」とも述べています。
さらに、ACS発症リスクの高い患者の特徴としては、①男性であり②若年性冠動脈疾患の家族歴 を挙げています。
一方、日本ではどうでしょうか? 今年のような雪の多い年に、心臓疾患(狭心症、心筋梗塞など)で救急搬送された患者さんは多かったでしょうか?
ここの事例では、多かっただろうという印象を持つが、果たして多かったか否かは救急隊の出動などがどうだったかだけでなく、後ろ向きでいいが大規模試験を行いエビデンスを持たなければならないでしょう ネ