2011年8月4日木曜日

涌元出土古銭(1)

今夜6時半から、知内町郷土資料館主催の「ふるさと講座」が行われるというので、仕事を終えた後、知内町まで車を走らせた。
司会の知内郷土資料館の高橋さん

開講のちょっと前に着いたもので座席が一番前しか空いてなく、講師3人の先生方をま近に見る位置に座った。 まあ、そのおかげでスライドが良く見えたし、話も良く理解できました。 話の内容を立派な冊子にしてくれていることも嬉しかった。



涌元古銭とは、1951年に知内町涌元地区で、道南十二館のうちのひとつ「脇本館」址と考えられる場所の近くで発見されたもので、漆塗りの四角い籠(かご)の中に996枚入っていたそうです。

工藤勇治さんという方が持っていたらしいが、2007年に知内町郷土資料館に寄贈され、その時から今日まで函館工業高等専門学校(高専)が主体となって、その全容解明に努力し研究してきております。 

「開泰元寶」を説明する
専修大学の三宅先生
今日の三人の講師のうち、高橋直樹さんと中村和之さんは共に高専の先生で、「開泰元寶発見秘話」「涌元古銭に含まれるベトナム銭の非破壊分析」と題するお話をしてくださいました。 高橋先生と生徒さん達が、300枚づつ三回に分けて古銭の山から取り出した古銭を、一枚一枚拓本をとりながら丹念に調べていくと、どの分類にも当てはまらないような古銭が見つかりました。 

そのうちの一枚が今まで見たこともない「開泰元寶」だと決定されるまでに、二度三度と発見の機会を見失ったが、結局本邦初の発見というかたちで立ち会えたというエピソードを面白く話してくださいました。 この時大活躍したのが「はんどくん」というソフトウェアで、携帯でも出来るように開発された現代機器でした。 それにしても、研究者冥利に尽きる成果でした ネ