2011年3月16日水曜日

高齢者支援サポーター講座

会場風景
昨夜、昨年に引き続いて「高齢者支援サポーター講座」が町の福祉センターで行われました。

昨年は第1回目ということもあったでしょうが、会場いっぱいの約40人以上いましたが、今年はその半数の20人後半の人数だそうです。 自ら応募したこともあるでしょうが、話を聞く姿勢は真剣です。 

わたしは、「高齢者を知ろう」の医学的側面からの講義を受け持ちました。 健康寿命の話から始まり、障害をきたし健康寿命を短くする疾患をあげ、早期に見つけてあげることが大切だと強調しました。 介護を必要とする疾患は、脳血管障害が約30%あり、老衰が次につづき、認知症、骨折・転倒、関節疾患となります。 

ですから今年の各論は、認知症からはじめて、膝の変形性関節症、骨粗鬆症・骨折というながれで講演しました。 とくに認知症の原因として、約半分は「アルツハイマー型認知症」です。 1906年にドイツの精神医学者が発表したアウグストという51歳の女性の症例が初めての報告です。 彼女は4年半もの忘れの中核症状のほかに、ある周辺症状(BPSD)に悩まされたそうです。 アミロイド蛋白が脳細胞にベタベタふっついて(老人斑)神経細胞を破壊していくので脳の萎縮がすすみます。 その変化が記憶をつかさどる海馬(かいば)という部位におおくおこると、記憶がどんどん犯されます。 時間の区分で言うと、1分以内の短期記憶よりは近時記憶という数分たってからの記憶がスッポリ抜け落ち、物の名前や電話がきて話した相手も電話があったことも忘れる(エピソード記憶)ことが特徴です。 

回復可能な認知症もあるので、周りの人がとにかく早期に気づいてあげることができれば、認知の方の人生も変わってきます。 空間認知機能をみる簡便な検査法があります。 「山口のキツネ・ハト模倣テスト」というのが右写真です。 

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