2012年6月30日土曜日

介護認定

アイリス
介護保険制度2000年に導入されてから要介護認定者がどのくらい増加したかと言いますと、初年度が256万人でしたから10年目の2010年には506万人になりました。 10年でほぼ倍増という事です。

第一号被保険者数(65歳以上)は2910万人で、このうち要介護認定者の割合は16.9%です。 あとの8割強の方々は認定されていないということは介護申請をしていない、サービスを利用していないということです。 自立している、健康寿命が高いという人達が多いということで大変結構なことです。

その一方で、口からの食事ができなくなった患者の腹部に小さな穴をあけ、流動食や水分を胃に直接送り込む「胃ろう」という方法がここ10年ほどの間に急に普及してしまいました。 管理が比較的簡単で、いらなくなったら(経口摂取ができるようなったら)閉じてしまえる便利さがあるため、在宅介護などでも広く使われてきていたのです。

しかし、胃ろうという方法については、患者に苦痛を与えるとか、穏やかな最期を妨げる場合がある(虐待ではないか? など)として医療関係者ばかりでなく患者家族などからも疑問の声が上がっていました。

そうしたなかで今回、日本老年医学会は高齢者の終末期医療における胃ろうなどの「人口栄養」について、開始する際は慎重に検討し差し控えや中止も選択肢とするという新たなガイドラインを公表しました。

単に延命効果が得られるだけでなく、本人の人生をより豊かにするものだろうか・・・などを勘案した導入時の選択決定が大切であるということです ネ