2012年4月30日月曜日

HPVワクチン

ワクチンの筋肉注射の部位
全国的に公費補助が認めれて子宮頚がんワクチンが実施されはじめ、当町でも中学生と高校生を対象に一昨年から行われています。 サーバリックスという名前のワクチンは一時製造が追いつかなくなり、品薄状態となっていたが現在は回復しているようです。

以前のブログにも書いたが、原因の明らかになったガンは数えるほどしかなく、しかも予防するワクチンが製造され臨床利用できるまでになったものは本当に少ない。 ヒトパピローマウイルス(HPV)が子宮頚がんの原因と判明してから、どのタイプのHPVが関与しているか調べられ、ワクチンが造られました。 約100種類の型があり、その内15の型が発がんに関与していると言われていて、16型と18型に対して造られたワクチンがサーバリックスです。


そのワクチンの有効性を検討する大規模試験PATRICIAの成績が2009年に報告されたが、その試験の終了4年後の解析結果が「Lancet Oncology」に発表されています。

それによると、標的としている2タイプ(16型18型)以外のHPVが原因の発がんも抑制する交叉防御効果があることが判りました。

つまり、HPVのうち31型33型45型51型にも交叉防御反応が確認されたという報告でした。 
33型感染は子宮頚部病変に進行するリスクが特に高く、45型は腺がんで過剰にみられるといいます。 ですから、サーバリックスには考えられている以上に高い子宮頚がん予防効果があるのかもしれないということです。

米国立がん研究所(NCI)は「性的活動期に入る前の若年女性への接種率を高めることが公衆衛生における最重要課題であると確信している」と強調しています。


ただし、ワクチンですから副反応(副作用)が報告されいるのも事実です。 死亡事故の例もありますから、接種については説明を十分にして、了解のあった受診者のみに接種することが肝要です ネ