2009年12月21日月曜日

事業仕分けと1.7倍

12/21(月)
 厚生労働省が、行政刷新会議の事業仕分けの際、財務省から提出された「病院勤務医と診療所医師(開業医)の給与の比較」のグラフに関する見解を発表したという報道がありました。  グラフの中で財務省は、開業医(個人)の毎月の「収支差額」が、病院勤務医の毎月の給与1.7倍も多いとしていたが、見解では開業医の「収支差額」と勤務医の給与とでは「内容と性質が異なる」と指摘し、一律には比較できないとの考えを示したということです。 (『医療介護CBニュース』より)

 今回財務省が事業仕分けで使ったグラフは、中央社会保険医療協議会が今年6月に実施した医療経済実態調査の報告から引用したもので、勤務医の平均年齢が43.4歳に対し、開業医は59.4歳と開きがあります。 しかも開業医の「収支差額」で賄っている費用には、勤務医の給与に相当する院長の報酬以外に、診療所建設時の借金の返済金、建物の老朽化や修理のための準備金、院長が病気などで休業した時の所得補償や老後の退職金に相当する積み立て金なども含まれているのですが、財務省はそれらの中身には全く触れずに、単純に金額を比較して1.7倍多い収入だとしてしまいました。

 こうした誤解を生むような調査結果の使用に対し、このたび厚労省は 一律には比較できないんだ” という見解を発表してくれた訳ですが、事業仕分けでは「診療報酬の配分(勤務医対策等)」を対象として「見直しを行う」という評価がくだされてしまいました・・・


 明日は冬至です。 夜がもっとも長い時間帯ということは、これから明るい時間帯が増えてくるというわけで、希望を持ってやっていきたいです ネ