2010年12月9日木曜日

匂いと物忘れ

「なご美会」池田龍夫
今年の夏は記録的な猛暑で、各地で熱中症の被害を受けたお年寄りがでました。 入院こそしなかったものの、何となく身体の調子が悪いと訴えて来院する方も随分と多くみられました。

その頃、ある研究成果が鳥取大学の神保太樹さん(生体制御学)らのグループから発表されました。 物忘れなどの症状が極めて少ない「早期のアルツハイマー病」を、ニオイの検査で見分ける手法を開発したというものです。

材木・メントール・墨汁・バラ・家庭用ガス・ミカン・にんにく・練乳・香水・蒸れた靴下・ヒノキ・カレーの12種類のニオイを検査に用いました。

12種類のうち5種類以下しか嗅ぎわけられなかった人を「異常あり」として判定すると、アルツハイマー病の診断の簡易テストとして使われている「長谷川式(HDS-R)」テストが30点満点中24点以上で、認知症と判定できない極早期の患者でも85%に臭覚異常が見つかったそうです。


海外に較べて日本の病院には画像診断の医療機器(CTMRIなど)が過剰と言われるくらい採用・設備されています。 小さな診療所にも設置されており、いつでもどこでも画像診断の恩恵を受けることができるのも日本の医療制度です。 が、早期の認知症患者の診断は、やはり専門医にしかできず、難しいことです。


この臭覚検査がもっと精度を増せば、多くの国民や医療機関が恩恵を受けることでしょう。 


さて、12種類のニオイの内、もっとも嫌なニオイはと聞かれれば、あなたは何と答えるでしょうか?
わたしは勿論「蒸れた靴下」と即座に言います ガ