今日は、毎月恒例の「日曜当番日」です。 月1回の割で、分担していて、急患や前日まで通院していても追加処置など必要な患者さんに来院してもらいます。
福島では、今日は『敬老の日』の催しものが行われているためもあって、来院者は少ない方です。 さらに、幸いにして新型インフルが流行っていないこともあって、暇です。 本来あるべき姿と言えます。
救急医療は、不採算部門といって、コストに関係なく病院には必要な医療部門なのです。
さて、昨夜の土曜深夜洋画劇場を何気なく観てしまった。 『招かれざる客』という1967年のアメリカ映画です。 シドニー・ポアチエ、キャサリン・ヘプバーン、スペンサー・トレーシーといった名優が出演している結婚にまつわるストーリーで、アカデミー賞の主演女優賞(キャサリン・ヘプバーンは2度目)と脚本賞に輝いた作品です。
黒人弾性と白人女性の結婚は、当時(40年以上前)のアメリカでは、まだまだタブーなことだったようで、社会問題になっていたことがわかりました。 多人種の国、自由の国アメリカの暗黒の淵を見せられたような気持で、わたしたち日本人にはある意味理解しがたい問題と言えます。 とても深刻です。
わたしが子どもの頃のTV番組で、アメリカのホームドラマと言えば、『ビーバーちゃん』や『名犬ラッシー』などが放映されていました。 毎週、毎週繰り返される『ビーバーちゃん』の明るい家族の笑い声や食事風景など、どこをとっても理想的な家庭が描かれていたように想い出されます。 すべて善きことずくめのアメリカの家庭風景を毎週見せつけられていたためか、アメリカとは何てスバラシイ国なんだろうと思うようになり、尊敬の念でアメリカ人を見上げる意識付けが子供心にも芽生えていました。
なんの判断基準も持たない子供の心のなかへ、何らの抵抗もなく入り込んでくる”TVを介しての侵入”があったといえるでしよう。 日本は原子爆弾の唯一の被爆国ですが、“See Bomb” という爆弾もあるそうで、当時のアメリカ発のTVのホームドラマがそれに相当するとみていいのでしょうか?
28年前、わたしが目にしたアメリカのどこにも、人種差別というそんな深刻な問題が日常的にあるとは思えませんでした。 同僚に黒人の女性医師もいて、わきあいあいと仕事をし、みんな仲良くアフターファイブを過ごしていたと思っていたのだった ガ