お盆の御墓参りに出かけた折、札幌で少し時間ができたので、道立近代美術館へ足を延ばしてみました。 ちょうど、「聖地 チベット」展が開催されていました。
中に入るとすぐ、“五つの守り神”のうちどの守り神が今一番その人に合っているかを選ぶ抽選箱が置かれてありました。 一つを引くと、『緑ターラー』という守り神でした。 救われずに残ったいかなる人でも救ってくれるという誠に理想的な女神の守り神を引き当てました。 観音様の涙から生まれた女神だそうです。
館内の像の置かれた場所で、じっくりと拝観できました。 本当に顔の表情がいいんです。 心が穏やかにさせられました。
「チベット医学」と呼ばれる医学が8世紀のチベットで生まれました。 チベット医学上の偉大な人物ユトク・ニンマ・ヨテンゴンポとは、薬師如来の再来と呼ばれるほどの長生きで、125歳の生涯をチベット医学の発展に費やし貢献した医者で、チベットのコンポ地方にチベット医学の学校を設立したそうです。 彼は、インドに3回、ネパールに2回、中国に2回、及びチベットの各地域を訪問して調査を行い、人の性質、人のあり方、体のなりたち、そういったものを熱心に研究し、チベット医学の根本経典で現在もチベット医学を学ぶ上で不可欠となっている「四部医典(ギュ・シ)」を編纂しました。
さて、チベット医学の履修年数は何年かわかりますか? ヨテンゴンボの時代は、15年から20年だったそうです。 いまの西洋医学では卒業まで6年制を取っていますが、実際に臨床で安心して患者さんを診れる医療ができるまでには、やはり10年はかかるでしょうと言われています。
ですから、昨今の医師不足が解消されるまでには、まだまだ年月がかかるんです ネ