厚労省健康局の鈴木健彦がん対策推進室長は、ある市民公開のがんシンポジウムの席で、がん検診について発言している。 昨年公表された内閣府の「がんに関する世論調査」の結果で、がん検診が重要だと思う人は97%に達しているものの、実際に検診を受けた人は30%前後しかなかったことから、この乖離(かいり)をどう改善していくかが重要だと述べたそうです。 (7月2日 CBニュースより)
その中で、がん検診の未受診の理由として、
①検診の意義・目的に対する誤解 ②検診実施体制に関する問題
③検診費用に対する問題 ④検診内容・方法等に対する不安
の4つを指摘していました。
①②は、本来検診とは症状の無い、健康状態にあると思われる人が対象なわけで、対象者の医療機関受診の有無などをキチッと把握できるシステムを確立すべきだと思います。 すでに医療を受けている人については、関連する検診事項に関しては実施しなくともいいわけで、検診対象者から除外してもいいと思います。 本当に検診受診の必要な対象者のうち、何人が検診を受けたかで受診率を判断すればいいのではないでしょうか。 現場の自治体に任せて判断させればいいことでしょう。
③の費用についても、行政の判断で低額か無料にすべきと思います。
④の不安は、受診者自体は実際のアンケートでは左程%を高く感じてはいないようです。 それよりも、検診の内容として、「胃がん検診」の方法について、もうそろそろ考え直してもいい頃ではないだろうか。
日本人の胃がんの場合、ピロリ菌との関連がとても高いと言われています。 さらに、胃が萎縮性胃炎にあるほど胃がんになりやすいということも判ってきています。 ある一部の胃がんを除いては、ペプシノーゲンⅠ、Ⅱの分泌量を測定する「ペプシノーゲン法」という検査方法が、胃の萎縮性胃炎を的確に判断できるので、胃がん発生の有無のためには大変有用な方法であると考えられています。
ピロリ菌の感染陽性とペプシノーゲン法検査陽性者の胃がん発症のリスクは非常に高いと指摘されている。 実際に高崎市の胃がん検診では、この2つの検査法が導入されており、リスクの高い検診受診者をリストアップし、胃バリウムや胃内視鏡(カメラ)検査を効率良く行っているということで、その胃がん(早期)発見率は高いという結果がでています。
当町では先日「がん予防町民対策会議」を行ったばかりですが、これからも町民みんなで「がん検診」のことをもっと真剣に考えていかなければなりません ネ