
3/5(木)
福島町には、平成2年に町の有形文化財に指定された『円空さん』があります。 北海道には現在40体以上の円空仏が存在するといわれています。
福島町の吉野教会にあるものは、来迎(らいごう)観世音菩薩座像です。
寛文6年(1666)、三十五歳の行脚僧(あんぎゃそう)円空は、放浪の行者であるがゆえに津軽藩弘前城下を追われ、蝦夷地の松前に渡りました。 蝦夷地での円空は、西蝦夷地の太田権現(現在の太田神社)から、東蝦夷地の善光寺(現在の有珠善光寺)まで作仏してまわったと言われています。 そのうちの一体が当町にあり、保存がいいのと作像の完成度がいいので、北海道を代表する円空仏とも言われています。
作家の立松和平さんは “円空は死を前にした人を救うために、来迎観音を彫ったのだと思える” と話しています。
菩薩は、悟りを求め、如来になるための修行をしている仏様のことで、観音菩薩と勢至菩薩はともに阿弥陀如来の脇侍(きょうじ)です ヨ
(写真は当町青函トンネル記念館にある円空仏のレプリカです)